土のつぶろぐ

土の粒々から世界を考える!(ある土壌科学者チームの挑戦)

2番目に大事な調査道具

明けましておめでとうございます。

今年もよろしくおねがいします。

といっても、殆ど反応がなく、ブログの孤独さ・難しさを感じてます。ブツブツブツ、つぶつぶつぶ。

 

すっかり月1回ペースになり下がってますが、今日は「土を調べる道具たちシリーズ」第二弾です。そう、それは靴です。

では前振りから。正月に、念願の西表島に行きました。そこで島縦断トレイルの1日で歩ききろうと、勇み足で、朝早く軍艦岩をスタートしました。しかし、天気予報(1mm程度の雨)は見事に裏切られ、土砂降りに遇いました。はい、川も土砂入りの濁流でした。

 

これではその先の川は危なくて渡れないなと、スタート3時間足らずで尻尾を巻いて逃げ帰りました。英語で言うところの、Chikened out (チキンドアウト:ニワトリのようにびくびくと逃げること)というやつです。別の見方をすれば、新年早々、天の恵みにより身体が清められたというわけです。

 

そして、Uターンして小川となった山道を歩いていると、何と、17年間履き続けたVasqueのハイキングブーツの底が剥がれ始めました。OMG! そして、これは山猫の神様が、今日は止めておけと言っているんだと、そこで諦めがついた次第です。

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この靴は数々の調査で活躍してくれましたが、別れのときがきてしまいました。合掌、アーメン、イッシアッラー

土を掘るときに、底が硬い靴は必須です。シャベルを土に差し靴でガンガン蹴って、硬い土を深く掘っていくわけです。この靴にくっついている微細なつぶつぶを、はやぶさが回収したイトカワ惑星サンプルを分析するぐらい入念に調べ上げたならば、北米の氷河後退後のポトゾル、オレゴンやワシントンの巨大な原生林を支える森林土壌(一部は黒ぼくっぽい)、キナバル山の様々な土壌、インドネシアの赤い土などの土壌粒子が見つかることでしょう。

 

ここまで持ち堪えてくれた靴よ、粒蔵は相棒を失い寂しいが、今までありがとう!

 

で、 一番大切な調査道具は何かって?そんな企業秘密にかかわるようなことは、死んでもシャベルかっての。