土のつぶろぐ

土の粒々から世界を考える!(ある土壌科学者チームの挑戦)

2013-01-01から1年間の記事一覧

粒子の論文受理!

秋も深まりつつある研究室に、良いNewsが舞い込みました。 粒子さんの論文がGeodermaという国際誌に受理されました!テーマはズバリ、団粒階層虚空蔵、もとい、団粒階層構造です。内容は粒子(つぶこ)自身に解説して貰うとして、今日は背景だけ紹介したいと…

「温暖化と土壌有機物の分解」についての研究がプレスリリースされました

8月26日に僕らの研究のプレスリリースを行いました。遅ればせながら、報告します。正式には「温暖化により土壌有機物の分解速度がどれくらい加速されるか、その要因を解明ー地球温暖化予測の精度向上に役立ちます」というタイトルで、農環研のHPから見られま…

やっぱり子供は泥遊びが好きだった! アウトリーチ活動の報告

夏休みを取っていた訳ではないのですが、かなりブログをさぼってしまった。。気を取り直して、書き始めます。 私達の研究プロジェクトでは、「国民との対話」という活動が推奨されています。つまり、税金で行われている専門的な研究(その内容や成果)を一般…

土壌学の用語の感覚的な説明シリーズ: 【土性】

連休ボケか連休明けの忙しさからか、しばらくまた書けませんでした。まず、前回のエントリーに出てきた用語の説明をもう少ししておきます。 どの学問もおなじかもしれませんが、土壌学の専門用語は、なかなかとっつきにくく、難解で、密教的にすらなります。…

土の中の世界:構造の巻(土は色々な物質が組み合わさって出来ている)

さて、いい加減、このブログの表の主題に戻ります。今日は、「土はぐちゃぐちゃ混沌として物体ではなくて、幾つかの物質が規則性をもって組み合わさって出来た構造物(例えば、人間の作る建築物のようなもの)なのです」という話です。 土は、岩石の粉砕物や…

研究者と論文#3(「何歳なら論文何本」という考え方)

論文と若手研究者の評価・雇用について、もう少しつぶやくことにします。 研究職の公募に応募するとき、あるいは国の特別研究員に応募するときなどに、「何歳なら(あるいは博士号取ってから何年なら)、論文を何報は出しておかないと、まず通らない」という…

来日中の土壌化学者の帰国、土壌団粒と分解性

来日中の土壌化学の教授がアメリカへ帰られました。北東部の寒い所から来ていたので、来日直後から「暖かいねー」とニコニコでした。別れる時も、とても楽しかった・有意義だったとビックスマイルで帰って行きました。一緒に実験もやったので、何かと忙しか…

研究者と論文#2(論文の数と質、若手の生き残り戦略)

論文のお話の続きです。 アメリカではPublish or perishと昔から言われているように、論文を出さない研究者は消える(職を得られない、職が維持できない)のがさだめで、日本でも(昔は違ったようですが)現在の任期付きの研究者が置かれている状況は同じで…

研究者と論文

このところ論文についての話題が身近なところで何度か出たので、今日はこれをテーマに小話を。 研究者は、基本的に論文で評価されます。賛否両論ありますが、より良い評価法は見当たらず、現実としてそうなっています。この次世代プロジェクトでも、これだけ…

2番目に大事な調査道具

明けましておめでとうございます。 今年もよろしくおねがいします。 といっても、殆ど反応がなく、ブログの孤独さ・難しさを感じてます。ブツブツブツ、つぶつぶつぶ。 すっかり月1回ペースになり下がってますが、今日は「土を調べる道具たちシリーズ」第二…