土のつぶろぐ

土の粒々から世界を考える!(ある土壌科学者チームの挑戦)

2012-01-01から1年間の記事一覧

踏んで「ぼくぼく」 黒ボク土

日本のどこかで、この土壌の種類は何? と聞かれる特殊な状況になった時、 農地(つまり平らなところ)では、黒ボク土 山では、褐色森林土 と言えば、けっこう当たります。 (灰色っぽい沖積土とか赤黄色土とかもありますが) 今日は僕らがいま一番気合いを…

腐植物質とは?なぜ土壌に有機物は溜ってゆくのか?

先週、日本腐植物質学会のシンポジウムで「物理分画法から見える腐植物質(土壌有機物)の特徴」というタイトルで、現在のプロジェクトの成果を発表してきました。 土壌腐植研究の大御所の先生方も来られており、質問もたくさん受け、活発なディスカッション…

詩の注釈 「凝集する粒」

粒子さん、すごい詩作ったね!山尾三省を超えたか?はい、秋の空は人をその気にさせるようです。 このマニアックな詩にはまる人はもの凄く少ないだろうけど、宮沢賢治や関豊太郎(賢治の土壌学の師)は、きっと分かってくれるよ! このブログを見てくれる奇…

粒の詩

こんばんは、粒子です。 今日はお天気も良く、街路樹の紅葉がとてもきれいでした。 こんな美しい秋の日は、人を詩人に変えてしまうのですね。 火山灰土壌の分散に立ち向かう、全ての人にささげる詩をつくりました。 ---------------------------------------…

土の色 その2

こんばんは。粒子です。 土の色の続き。 赤、黄、黒。 土の色は、その土の成り立ちと、性質を知る上で、重要な手がかりになります。 色が、土の分類基準にもなっているんですよ。 色なんて曖昧なもの、どうやって、情報を共有するかというと、こんな道具があ…

土の色 その1

こんにちは。粒子(つぶこ)です。 前回は、せむこによる、ミクロな世界の写真をご紹介しました。 今日は可視光の世界にもどって、色つきの粒たちです。 みなさんの住んでいる場所の土は、何色ですか? 粒子が住んでいるつくば市は、こげ茶色、ですね。 試験…

次世代の研究者を育てるためには?

今日からブログ更新のギアチェンジ。週一回を目指します! トップバッター粒蔵です。 いきなり、土とも粒とも無関係ですが、遅ればせながらiPS細胞の山中さんネタで。大発見というだけでなく、山中さんのこれまでの挫折を含めた研究人生、周りへの感謝の念、…

懐かしのフィールド(土を掘って、断面を見てみれば)

こんばんわ。団 粒蔵(つぶぞう)です。団 粒子のボス的存在になります。 ミクロな写真がアップされたので、マクロな写真で対抗(?)します。 先日、新潟のブナ林に行ってきました。そこは、粒蔵が初めてフィールドサイエンス(野外での自然科学)の手伝い…

今日のせむこ

こんにちは。 ラボメンバーそのいち(?)、団 粒子(だん つぶこ)です。 私たちのラボには、電子顕微鏡(SEM)、通称「せむこ」がおります。 せむこは、私たちの目に見えないミクロな世界を見せてくれる、強力な相棒です。 土の粒子は、いったいミクロの世界…

次世代最先端プロジェクト概要

私たちは、「地球炭素循環のカギを握る土壌炭素安定化:ナノ~ミリメートル土壌団粒の実態解明」という研究プロジェクトを行っています。日本学術振興会の最先端・次世代研究開発支援プログラム(グリーンイノベーション)に採択され、初めて可能になりまし…

はじめに

土壌科学者である私は、2011年春より「地球炭素循環のカギを握る土壌炭素安定化:ナノ~ミリメートル土壌団粒の実態解明」というテーマの研究プロジェクトを行っています。日本学術振興会の最先端・次世代研究開発支援プログラムの研究課題の一つとして…