土のつぶろぐ

土の粒々から世界を考える!(ある土壌科学者チームの挑戦)

踏んで「ぼくぼく」 黒ボク土

日本のどこかで、この土壌の種類は何?

と聞かれる特殊な状況になった時、

農地(つまり平らなところ)では、黒ボク土

山では、褐色森林土

と言えば、けっこう当たります。

(灰色っぽい沖積土とか赤黄色土とかもありますが)

 

今日は僕らがいま一番気合いを入れて調べている

その黒ボク土についての話題です。

北海道、東北、関東、九州の平地でよく見る

濃い茶色~真っ黒のあの土壌です。

 

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これは、宮城県の黒ボク土壌断面で、

真っ黒い層(A層)が1mもあります。

 

火山噴火の時に飛んでくる灰が降り積もり、

そこで数千年以上の間、雨風にさらされ、

植物が生えたり、火が入ったり(#)して

できてくる土壌です。

 (#燃えかすの炭が黒色の原因という説が有力そうです)

 

なぜ黒いのか?など、とても不思議で面白い事が

この土壌には色々と隠されているのですが、

まずはその触りごごち、踏みごごちについて。

 

黒ぼく土は、とっても軽くふかふかしています。

火山灰から出来ていない世界の一般的な土壌に比べて、

その軽さ(単位堆積辺りの土壌重量=仮比重)は

約半分ぐらいです。

 

なぜそんなにふかふかしているかと言うと、この土には

小さな穴が沢山あいているからです。

なので、水はけも良いし、通気性も抜群です。

すかすかなのに、崩れない強固な団粒構造を持つことも

不思議ですねー(これはまた後日)。

 

そして、このふかふかな土壌を踏むと、足がぎゅっと沈み

「ボクッ ボクッ」という音がするから、

または、手触りが「ほくほく」しているというのが、

黒ボク土の名前の由来だと言われています。

 

そこで粒蔵がふと思い出すのは、

子供の頃よく歌ったあの歌です。

 

マーチったら チッタカター行進だー

マーチったら チッタカター行進だー

右足くーん 左足くん

ざっく ざっく ぼっこ ぼっこ

ざっく ざっく ぼっこ ぼっこ

ぼーくを 運んで チッタカタッタッター

のーっぱらへ 連れてゆけー チッタカタッタッター

(我ながらすごい記憶力。昔はね。。。)

 

そこで今日の仮説です

「この歌の作詞家は、黒ボク土の地域で育った」