Thank you NEXT program, Thank you my teammates!
すっかり春になりました。
今日は、次世代・最先端プロジェクトの最終日。
まとまりそうもないけれど、今の気持ちを書き留めておこうと思います。
あっという間の約3年間。いろいろありました。
先ず思うのは、よいチームメイトに恵まれたということです。
自分にとって、プロジェクトのリーダー(英語で言うところのPrincipal Investigator、通称PI)になるのは初体験でした。自分+3名の若手研究者というコアメンバー4名の小さな研究チームで、ディープな議論したり、助け合い、刺激し合い、冗談を言い合い、和気あいあいとした本当に良い雰囲気のチームだったと思っています。
そして「団粒構造と土壌有機物の安定化」というかなり先鋭的な研究テーマでしたが、その面白さ・重要性に共感してくれ、よくついてきてくれました。感謝です。そして、このような機会を与えてくれたNEXTプログラムに感謝です。
また、コアメンバー以外の共同研究者の人達にも感謝です。助言や研究相談や分析などでサポート・協力してくれる方々が周りにいたことで、研究をこのように進めることができました。
次に思うのは、自分の不甲斐なさです。
自分がもっとテキパキと仕事をこなし、精力的に研究を進めていたら、このチームなら更なる高みにまで行けただろうと思います。こんな良いメンバーが集まった幸運な状況であったのに、自分にはこの程度のことしか出来なかったという事実は、自分の限界や越えなければいけない壁というものを認識させてくれました。この経験を、今後に活かしたいと思います。
最後に思うのは、プロジェクトで得られた知見をきっちり世に出さねば!という思いです。「思い」というより、「焦り」かもしれません。
メンバー各人、とてもよい研究を行い、国際学会でも十分に誇れる成果がでつつあります。本人達のためにも、良い論文に仕上げないと。
また、この3年間集中してこのテーマに取り組むことができたお陰で、前人未踏の土壌団粒の世界が見えてきたという実感はあります。土壌粒子と有機物がどの様な時間軸で、どの様に相互作用によって、集合化(団粒化)したり離散したりするのか、よりダイナミックで、より説得力のある説明ができるようになりつつあるのです。まだ完全ではないのですが。それが客観性を持つのか(あるいは思い込みなのか)、それが土壌科学の歴史にどの程度のインパクトを与えることが出来るのかは、論文にして世に問うしか方法はありません。
そしてそのためには、これまで得られた多くの研究結果を、注意深く、丁寧に、かつ総合的に解釈する必要があります。また追加実験が必要になるかもしれません。いづれにしても、この複雑な土壌団粒というシステムをひもとくには、かなりの集中力が必要です。
なので、公式には本プロジェクトは今夜で終了だけれど、戦いは始まったばかり、
というのが正直な気持ちです。